○講義タイトル: 物理学情報処理論II
○講義番号:4218
○担当教官:山本 量一
○連絡先 :物理学教室410号室、内線3751、 ryoichi@r02.mbox.media.kyoto-u.ac.jp
○対象回生:3、4回生
○講義時間:前期/火曜日/第1時限
○講義室 :402, 210
○講義の概要:
今日の物理学研究において計算機の果たす役割は非常に大きい。理論の数値計算や実験データの解析など研究を遂行するためのさまざまな局面で、信頼性があり、かつ効率のよいプログラムを開発する必要性が生じる。それらのプログラム開発には純粋に物理学的なセンスだけではなく、計算機上の数値表現などを考慮する必要がある。例えば代表的な例として現実の物理現象を数値シミュレーションで再現することを考えた場合、意味のある計算を効率よく行うためには以下のような点に注意しなければならない。
1.どのような物理モデルを採用するか
2.どのようなアルゴリズムで数値計算をするか
3.どのようにプログラミングを行うか
この講義では、物理学に関連の深い問題に対し、いかにしてコンピューターを用いて解くかということに焦点を当てる。
○関連ある講義:基礎情報処理、基礎情報処理演習、物理学情報処理論I、統計力学I、統計物理学特論、連続体力学
○修得しておくことが望ましい基礎知識、講義:
基礎情報処理、基礎情報処理演習
○参考図書:
1.
赤坂隆「数値計算・応用数学講座第7巻」(1967、コロナ社)
2.
W.H. Press, S.A. Teukolsky, W.T. Vetterling, and B.P. Flannery
"Numerical Recipes in Fortran (also in C available) 2nd Ed."
(1992, Cambridge UP)(第1版の日本語訳あり)
3. M.P. Allen and D.J. Tildesley
"Computer Simulation of Liquids" (1987, Oxford UP)
4.
D. Frenkel and B. Smit
"Understanding Molecular Simulation, 2nd Ed." (2001, Academic Press)
5.
上田顕「コンピュ−タシミュレ−ション」(1990、朝倉書店)
6. 上田顕「連載:計算物理入門」, 数理科学 434 (1999)〜450 (2000)
7. 吉田春夫「シンプレクティック数値解法」数理科学 384, 37 (1995)
8. 樋渡保秋「計算機実験入門1〜5」固体物理17, 141(1982)〜18, 144(1983)
9. A. MacKinnon, His very useful lecture note on Computational Physics,
http://www.cmth.ph.ic.ac.uk/angus/